北海道洞爺湖サミットが、G8に加えてアフリカから7カ国が参加するほか、中国など8国も加わり、これまでで最も多い22カ国が参加し開催された。
それは8カ国だけでは世界の問題を解決できない、すなわち8カ国の世界におけるリーダーシップが落ちていることを同時に示したサミットでもあった。
それだけの国が集まっても、世界が抱える大きな問題について世界の人々が期待するような声明が何も出されなかったことを残念に思う。
石油価格高騰の大きな要因であったはずのイラク戦争への反省の言葉や、あるいは需給逼迫の情勢につけ込んで世界の投機資金がそこへ流れ込んで荒稼ぎをしている問題についても何ら規制策を打ち出せなかった。
少なくとも、この機会に改めてイラク戦争はいかに間違いだったのかということを世界が認識するべきであったと思う。また、武力紛争はテロを拡大するだけであるということの中で、世界の国々または関係諸国が智恵を出し合い、話し合いによって物事を解決していく方法こそが21世紀型の外交だという認識を世界が共有する必要があったと思う。
特に日本は憲法上の立場からも武力行使においては何の協力もできないにもかかわらず、アメリカに追随して、イラク戦争に真っ先に賛成するというような愚かな行為を厳しく反省しなければならなかったはずである。
また、今回のサミットの大きなテーマであった環境問題では、温室効果ガス削減の問題についても世界の国々が目標を定めることができなかったが、まず、温暖化防止に逆行している国、大きなCO2を排出している突出した国、それは誰の目から見てもアメリカと中国であるが、世界各国が集まるサミットでアメリカや中国に対して世界の国々が一緒になってCO2削減に努力するようアドバイスをするのが本来のサミットの役割であったであろう。
このようなことを考えるにつけ、日本のリーダーシップのなさと国際的地位の低下が改めて浮き彫りにされた残念なサミットであった。
やはり国力がない国は世界の外交の場で重責を担い、リーダーシップを発揮することができない。このことを認識して、豊かな経済、見識ある外交を取り戻し、一日も早く本当の力を身につけた国、日本を創って行きたいと改めて思った次第である。