読み書き、そろばん+歴史教育

かつて日本は世界で最も高い教育水準を誇る教育大国であったことはご承知の通りである。
明治以来、日本の近代化はこうした日本人の高い教育水準、そしてそれを保障する教育制度によって支えられてきたとも言われている。
しかし、最近、日本の教育水準、学力の低下が著しい。
その一つとして外国から導入された「ゆとり教育」の弊害が挙げられる。子供達にしっかりとした教育時間確保しなければ、子供の学力が上がらないという当然のことが明らかとなり、授業時間数を増やし学力の向上を図るため、ようやく「ゆとり教育」の見直しが図られることとなった。
しかし、最近、小学校からの英語必修化を文部科学省が発表した。ただでさえ、教育時間が少ないといわれている日本で、選択制でなく必修制で英語の授業時間を導入することになれば、当然、他の重要な授業時間を削ることになる。では、逆に小学校で英語を週に1時間か2時間導入したところで英語をペラペラ話せるような子供になれるのか?そんなに外国語のマスターがこの日本という文化の中で容易にいかないことは、誰しも体験を通してご存知のことだろう。
英語を勉強するのは充分に日本語をマスターしてから後で充分であり、小学校から安易に導入するのではなく、従来どおり中学から学習すればよい。そして、むしろ中学校の英語教育を見直し、授業のカリキュラム、及び教員の質をもっと充実させて学力の向上を図ることに努力をすべきである。
先のゆとり教育で問題になったように、小学校の段階で肝心な国語も分からない算数もできない子供達を増やしてはいけない。昔から「読み書き、そろばん」と言うが、まずは国語と算数の学力を充分伸ばし、時間に多少余裕があるのならば、英語ではなく歴史教育に取り組むことが重要である。日本という国は明治以来、アジアで独立を守り、また、アジアの国々の指導者に独立を可能とする夢を与えた。このような日本の素晴らしい近代化の歴史を学び、日本人としての高い誇りを育み、本当の国際人を創ることこそ日本を守っていく力の要素になるだろう。英語より歴史教育だ。
「読み書き、そろばん」+「歴史教育」の充実。そのことを私は言いたい。